2016年 10月 50代 女性 手指が痛い こわばる ひっかかる

症例25
来院一か月前に大きな冷蔵庫の中での仕事を始めた時から 手指の痛みが発症した。
痛みが発症してすぐにその仕事は辞めたが痛みが治まることはなかった。
それ以前から手指を酷使する仕事(検品作業)をしているが 今回のような痛みは初めての経験。
整形外科に受診して使い過ぎと診断され、
投薬とリハビリ(温める) で治療をしたが症状は変わらなかった。
痛みで困っている姿を見た娘さんが、インターネット調べて 当院に来院。

症状の経過と施術

右手の母指と示指に強い痛み、両手の薬指と小指に引っ掛かりがみられた。
朝、手のこわばりと引っ掛かりが強いらしいが 時間の経過とともに軽減する、
関節は軽くぶつけるだけでひどく痛い。
痛みで物をつかむのが困難。 全体的に赤みがかっているように見える。
手指全体に症状が及んでいるようだったが、 初回は特に症状の強い、
右手の示指と母指に絞って治療を行うことにした。

背中にあるツボに鍼をして、少し動かしてもらうと数分のうちに 指の痛みが軽減してきた。
背中の鍼はそのままにして、続けて肩甲骨にあるツボに鍼をすると さらに痛みは軽減し
、動きもスムーズになってきた。 ここで一回目の施術を終える。

一日置きに同様の施術を3回おこなったところ、だいぶ痛み、
動きが 回復してきたため、治療の間隔を一週間空けて様子をみることに。

一週間後の来院時、 「少し痛みは残るが治療前と比べるとウソみたいに調子がよい」
とのこと。
今後も痛みの具合を見ながら、施術を続ける予定。


使用した主なツボ T1(1)R・T(2)R・ふくら(1)・六谷

考察

早期に症状を軽減することができたのは 発症してから
まだそれほど日が経っていなかったためであろう。
ばね指や腱鞘炎も症状が慢性化するばするほど
改善までの時間がかかることが多いので 我慢をせずに
早い段階で処置をすることが大切である。

手指の症状であったので、患者さんは手に鍼をするのでは!
と 怯えていたようでしたが、手指の症状で、
直接手指に鍼をすることは ありません。

手指に限らず、ほとんどの場合痛みや不調の原因は
局所にはなく 他の部位にあります。
その原因に正確にアプローチすることが早期改善につながります。

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