2017年2月 40代男性 左肩から腕にかけて痛い・だるい

症例39

一か月ほど前から左側の背骨の周りと肩甲骨から上腕にかけて痛みがあり、
たまに指先までしびれるような感覚がある。腕全体の重だるさを感じる。

一年に一回くらい同じ症状を繰り返すことがあるが、
そのときは数日間で症状が自然に治まっていった、
今回は症状が治まる感じがなく、
むしろ悪化しているように 感じたので治療にかかることにした。

始めに接骨院に行き、電気治療とマッサージを数回したが効果がなく
次に整形外科を受診したところ、レントゲンの検査で首の骨の間が
狭くなっていることが原因と伝えられ、
首の牽引と電気の治療 痛み止めの薬を処方されたがやはり効果がなく、
友人に鍼治療を薦められ、インターネットで検索し当院に来院。

症状の経過と施術

動きの確認をしてみたところ、首を左に回旋する時に痛みが強く表れた。
さらに触診にて背骨の際に強い圧痛点が確認できた。

まずは首の動きの改善のために手の甲にあるツボに鍼をして 首の回旋運動を確認すると、
先ほどまでの運動制限は軽減し 背骨の際の圧痛もなくなった。

続けて、腕の重だるさを解消するために手の親指の付け根に鍼を して確認したところ、
なんとなく軽く感じるとのこと。

仕上げに、背中に鍼をして初回の施術を終えた。

続けて、2週間のうちに4回施術をしたところ ほとんど症状を感じなくなったので治療を終えた。

使用した主なツボ

T5①L・後谿L・六谷L

考察

主訴の腕の症状の原因は脊椎周りのコリが原因であった。
この場合、原因が背骨周辺の筋肉にあるので、
症状のある腕に電気を かけたりマッサージをしても症状の改善はみられない。
首の牽引も同じこと。そもそも頸椎の間が狭くなっているのを
牽引したところで隙間が広がるはずもない。

私も整形外科での勤務経験があるが、
牽引や電気治療に 長い期間、熱心に通っている患者さんをよく目にしたが
それだけやって変化がなければ今後も改善は期待できない 治療法を見直すべき。

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