2016年12月 70代男性 深呼吸するだけで腰が痛い

症例35

自転車で転倒した際に、打ち付けたところとは別の場所(脇腹)が痛んだ。
転んだ当日よりも次の日から、ひどく痛みが発症し深く呼吸をするだけで痛い
じっとしていれば痛みはでないが
立ち上がりや起き上がりがスムーズにいかず時間がかかる。
知り合いの紹介で当院に来院。


症状の経過と施術

来院時の状態:歩行はできるが腰を前屈や後屈、側屈、回旋などができない。
いったん寝ると起き上がることができない、座った姿勢からの立ち上がり
にも非常に時間がかかる。患部に圧痛有り。
動作時の痛みが非常に強いため、
初回は一番楽な椅子に座った状態のまま施術を行った。

炎症反応を抑えるために手の甲にしばらく置鍼をし、
痛みの患部に適応するツボを手の甲、スネに鍼をして
動きの確認をすると、動きでの痛みはまだ残るが
さっきまでの呼吸での痛みは解消された。

初回の施術での変化はこれ以上望めないと判断し施術を終えた。

次の日にはうつ伏せになれるようになっていたので
初回の施術ポイントに臀部とフクラハギのツボを加えた。

初日から3日続けて施術をした時点で起き上がりも立ち上がりも
楽にできるようになったため、施術の間隔を空けていき
計5回の施術で違和感もなくなっため施術を終えた。


使用した主なツボ

後谿R・腰腿点2R・地機R・外秩辺R・元瑠R


考察

自転車で転倒した際に、無理な力が加わったことにより
筋肉が損傷し発症した痛みであった。

最初の来院時はかなり辛そうだったが、安静時痛がなかったのと
骨を押しても痛みがなかったことから筋肉の痛みと判断した。

これが安静時痛があり、骨の圧痛がある場合は骨折の疑いが強いので
直ちに病院を受診することが必要です。

ギックリ腰や首の寝違えなどの急性症状でもそうなのですが
この判断をあやまり、痛みのある患部への直接的な強い刺激や
温熱などを加えると症状は悪化します。

急性症状には適切な処置が欠かせません。

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