2016年12月 40代男性 座ると発症する坐骨神経痛

症例34

一年前くらいから左の臀部~大腿部後面、スネにかけて痛みを
感じるようになった。
何件か整形外科を周りMRI検査などもしたが
多少の狭窄はあるが手術の必要はないと言われ、処方された痛み止めと
湿布を使ってやり過ごしていた。
特に座ると痛みが強くなり、立っていたり歩いているときには
痛みをそれほど感じない。ゴルフなども普通にできる。

薬と湿布の治療で改善が見られなかったので
他の治療を考え、インターネットで検索し当院に来院。

 

症状の経過と施術

触診すると背部全体の筋緊張が強い。
痛みの訴える場所と状況から坐骨神経痛と考え
痛む神経領域の筋肉の緊張緩和をするために
膝、大腿、下腿、などに鍼をしたところ
一時的に痛みが増したがその後、だんだんと痛みがひいてきた。
また座位で痛みが増すことから、臀部の付け根へ。
症状の期間が長く痛みがしつこいことから足の甲のツボなどを、
その日の症状の強さなどにより
ツボを変えつつ行い
10回の施術が終了するころにはたまに症状があらわれるものの
ほとんど感じない程度にまで回復した。
今後もメンテナンスの為の通院を続けてもらう予定。

 

使用した主なツボ


玉天L・空りょうL・承扶L・大腰L・地機L・志室L

 

考察


腰部・臀部周辺の筋緊張が原因による坐骨神経痛でした、
座位で痛みが悪化するのはおそらく座った時に圧迫される筋肉が
さらに神経を圧迫したことによるものと思われます。

坐骨神経痛という症状名は一般的にも広く知れ渡っていると思いますが
病院に行くと、レントゲンやMRIを撮り背骨が狭窄しているから
とか、ヘルニアの疑いがあるからとか言われることが
多いようですが、必ずしも画像の結果と症状が一致するとは
限りません。むしろ一致しないことの方が多いように思います。

当院では筋肉の調整をすることでさまざまな症状の改善をしていきます。
病院での検査で分かるのは骨の状態や血液の数値であって
筋肉の状態や機能を調べることはできません。
それぞれに適応、不適応があります。
どんな症状でも言えるのですが、治るものも治らないものがあります。
経験からして、4,5回治療をして症状の変化がなければ
その治療法ではその後も良い結果を望むのは難しいと思われます。

見当違いの治療を長期間するのは症状をかえって慢性化させることになるので
変化がなければ他の治療法の検討も必要だと思います。

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